空煎明蝦│福建風エビ炒め

難易度:☆ 調理時間:30分以内
台湾及び福建省の伝統料理『空煎明蝦│福建風エビ炒め』のレシピを紹介します。いわゆる『エビチリ』に似た料理ですがケチャップは使いません。大型のエビを調味料とあわせて炒めて作ります。日本ではレトルトのソースが売られていますが、自作してもたいした手間ではありません。

「蝦」の字は簡体字では「虾」と書きます。中国大陸で簡体字の提案がなされたのは清末で、本格的な議論が始まったのは中華民国政府になってからだといわれています。その後国共内戦で議論は一時棚上げされ、中華人民共和国時代の1960年代に入ってようやく現在のような簡体字が制定されました。現在はマレーシア、シンガポールなど華人の多い地域で中国式の簡体字を採用している国もあります。

旧来の漢字を簡略にしようとする動きは、中国や日本以外の国でも独自に行われたことがあります。シンガポールは今でこそ中国式の簡体字を採用していますが、1969年に独自の漢字簡略化表を発表し、わずか7年間だけ公式に用いていたことがありました。筆者は簡体字、繁体字、日本の漢字のどれも使い分けられますが、その筆者の漢字感覚からしても「とても奇妙な」漢字が数多くあります。一部を紹介しましょう。

左から一番目が台湾でも使われる繁体字、二番目が日本の漢字、三番目がシンガポールで考案された独自の簡体字、四番目が中国の簡体字です。

要 要 𡚩(「又」の下に「女」) 要  信 信 信  窗 窓 窗  貌 貌
嘴 嘴 嘴  留 留 留  答 答 答  覆 覆
算 算 算  解 解 解  剎 刹 刹  檳 檳
撥 撥 𫝼 拨  場 場 场  國 国 国  劃 劃
褲 褲 裤  來 来 来  讓 譲 让  賽 賽 𡧳
獅 獅 𤞏 狮  檯 枱 台  簫 簫 箫  職 職
紙 紙

の字は台湾でも檳榔の檳の略字として見かけることがあります。他にもどこかで見たような字が並んでいますが、今ではすべて一番右側の中国式の簡体字に置き換わってしまいました。これらの漢字はすでに公式には使われていませんが、今でも民間のPOPなどでときどき見かけることが出来ます。

それではレシピです。以前紹介した同名料理のレシピはこちら




[材料]
エビ ……… 10匹
 (ブラックタイガーなど大型のもの)
ネギ ……… 30g
ショウガ ……… 20g
ニンニク ……… 2個
中華スープ ……… 50cc
香菜 ……… 適量
 (なくてもよい)

[調味料]
醤油 ……… 大さじ1
砂糖 ……… 小さじ1
酒 ……… 大さじ1
ミカンジュース ……… 大さじ1
片栗粉 ……… 適量

[作り方]
1.エビをよく洗い、殻と背ワタを除いておく。(尾は付けたままでもよい)

2.ネギ、ショウガ、ニンニクを細かくみじん切りにする。

3.熱したフライパンに大さじ5のサラダ油を入れて150度まで熱した後、作り方1のエビをざっと炒めて身を丸め、取り出して油を切っておく。

4.作り方3のフライパンに少量の油を残し、ネギ、ショウガ、ニンニクを炒めて香りを出す。続いて醤油、砂糖、酒、ミカンジュース、中華スープを加えてよく混ぜ合わせながら沸騰させる。作り方3のエビを再び加えて調味料と絡ませ、1分ほど煮込んだら片栗粉をふるいながら加えてスープにとろみを付ける。エビを器に盛りつけ、上から適量のスープをかけて香菜を散らしたら完成。


Point!
仕上げに塩胡椒または好みのハーブ塩、ゴマなど薄く振ってもよいでしょう。

スープを沸騰させる時に向いたエビの殻を一緒に入れておくと風味が増します。

最初に油でエビに火を通すときはエビの身の端がほんの少し焦げるくらいの火の通し方がベストです。

ヒゲと脚だけを取って殻を残して作る方法もあります。


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