過橋米線│雲南式ビーフンしゃぶしゃぶ

難易度:☆ 調理時間:3時間
中華米料理シリーズ。雲南省伝統のビーフン料理『過橋米線│雲南式ビーフンしゃぶしゃぶ』のレシピを紹介します。脂肪たっぷりの鶏肉を使って表面に油が浮くほど煮出した熱々のチキンスープを鍋に注ぎ、薄切りにした具と米線をしゃぶしゃぶして食べる不思議な料理となっています。

この料理は雲南省蒙自市、すなわち中国雲南省紅河哈尼族彝族自治州蒙自市という非常に複雑な地名の場所で130年ほど前に生まれた料理です。正式な地名から分かるようにハニ族とイ族という少数民族が多く暮らしています。

料理名の「過橋」とはそのまま「橋を過ぎる(渡る)」、「米線」とは雲南方言でビーフンのことです。ただし我々が知る細いビーフンとは違いラーメン麺ほどの太さがあります。

伝説によると苦学生の夫のために妻がアツアツのチキンスープと様々な具、そして米線を同じ鍋で調理して生まれたといわれています。学生が勉強する場所を訪れるためには小さな橋を渡らなければならなかったそうですが、弁当を持って自分のもとを訪れる妻を見た学生が「今日の料理は何だ?」と大きな声で訪ねたところ、たまたま橋を渡っていた妻が「過橋米線!」と答えたのが由来になっているのだとか。一昔前のドラマのワンシーンのようですね(笑)。

この『過橋米線』、日本でも一部のレストランで少し形を変えたものが食べられるようです。台湾には『過橋米線』の専門店があります。旅行時に挑戦してみましょう。ちなみに火傷注意です。


[材料]
ビーフン ……… 600g
 (なければ一度茹でて火を通したラーメン麺でもよい)
鶏肉 ……… 600g
豚肉 ……… 300g
白菜 ……… 150g
湯葉 ……… 適量
ニラ ……… 40g
ショウガ ……… 10g
ネギ ……… 適量
水 ……… 2000cc

[調味料]
塩 ……… 大さじ1/2

[作り方]
1.鶏肉をよく洗い鍋に入る大きさに切り分ける。ショウガをうす切りにする。鍋に水、鶏肉、ショウガ、塩を入れ、加熱して沸騰させる。沸騰したら蓋をし弱火で3時間煮込んでチキンスープを作る。

2.ビーフンを冷水に10分ほど浸けて水を吸わせておく。豚肉を可能な限りうす切りにする。白菜を食べやすい大きさに切り分ける。ニラをぶつ切りにする。ネギをみじん切りにする。

3.別鍋に水を沸騰させ、ビーフン、白菜、湯葉、ニラをそれぞれ別々に茹でて火を通し、別々の更に盛り浸けておく。

4.小さな土鍋に沸騰したチキンスープを注ぎ、各人の席の前に置く。テーブルに小分けしたビーフン、白菜、湯葉、ニラ、うす切り豚肉、ネギを盛り付けて完成(→Point参照)。

Point!
もちろんこのまま食べるわけではなく、好きな具を目の前の土鍋に入れてしゃぶしゃぶして食べます。

チキンスープの表面には薄く油の膜が張るように脂肪の多い鶏肉を使って調理しましょう。油分が足りない場合は、鶏油やラード、サラダ油を少量加えてスープが冷めないようにします。

小分けしたチキンスープは冷めてきたら中の具を取り出して飲み干し、再び沸騰したチキンスープを足して食事を続けましょう。

決して鍋料理ではないのでテーブルの上でチキンスープを加熱してはいけません。個人の器で出すからこその『過橋米線』です。

市販のチキンスープの素を使うと一瞬で作れます。また具は各自の好みのものを使ってください。薄切りにしたキノコ類や殻を剥いた新鮮な魚介類もおすすめです。


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