酒釀、紅糟│中華酒麹、福建紅麹

難易度: 調理時間:数日
中華米食シリーズ。続きましては今まで何度か調味料として紹介した『酒釀、紅糟│中華酒麹、福建紅麹』を自作してみましょう。今回は豪華に『酒釀』と『紅糟』の二種類のレシピを一気に公開です。

『酒釀』は甘酒と同じ製法で作る発酵食品で、古くは甘味料としても使われました。というかアルコール発酵させないものが甘酒、アルコール発酵させると『酒釀』くらいの違いしかありません。あとは麹の品種で微妙に味が違いますが、ほとんど同じ料理といってもいいでしょう。中国南部では『酒釀』を冷やして白玉を浮かべた『酒釀湯圓』が盛んに食べられます。日本で作るなら冷やした甘酒に白玉を浮かべて簡単に再現できます。

『紅糟』はご存知福州料理を代表する調味料で、『紅糟』を肉にまぶして揚げた『紅糟肉』はあまりにも有名。福建料理の流れを引く台湾でも盛んに食べられます。独特の風味と旨みが特徴で、多くの料理に調味料として使われます。近年は『紅糟』に含まれるモナコリンKという成分に血中コレステロールや血圧を低下させる効果があることが分かり、健康食品としてもにわかに注目を浴びています。というかコレステロールを低下させるスタチン系の医薬品は紅麹の研究から生まれたものもあるほど。健康効果は折り紙つきのようです。

麹は米と水だけでいくらでも増やせるのが良いところ。昔ながらの発酵食品を家庭で再現してみましょう。種になる酒麹、(白)麹、紅麹は通販で手に入ります。





酒釀

[材料]
米 ……… 1800g
酒麹 ……… 55g
水 ……… 適量

[作り方]
1.米を一晩水に浸けておく。

2.酒麹は搗き崩して粉末状にしておく。

3.米を炊いてご飯を作る。ご飯が出来たら取り出してざるに入れ 、冷水で洗って荒熱を取りながら米粒をわける。米粒がバラバラになったら水気を切り、作り方2の酒麹を振りかけて混ぜ合わせる。

4.よく洗浄し消毒した陶器かガラスの容器に作り方3のご飯をいれ、軽く表面をならし、中央に指三本分ほどのくぼみを作る。

5.作り方4のビンの口にガーゼで蓋をし、清潔な場所において24時間発酵させる。

6.蓋のガーゼを取り除いて完成。

Point!
夏場は常温の水にビンを浸けておくなどしてビンが高温になりすぎないよう注意しましょう。30度が適温で、気温がそれ以上になるときは温度管理が必要です。逆に秋から冬にかけて気温が低い時は

酒釀は少量のアルコールを含みます。食後は車の運転を控えましょう。

発酵が進みすぎると酒→酢になってしまいます。すぐに食べない場合は冷蔵庫に入れて発酵を止めましょう。


紅糟
[材料]
米 ……… 1200g
紅麹 ……… 150g
麹 ……… 5g
水 ……… 適量

[作り方]
1.米を一晩水に浸けておく。

2.麹を突き崩して粉末状にしておく。

3.よく洗浄し消毒したガラス瓶に1300ccの水と紅麹を加え一晩静置し、紅麹を水に溶かしておく。

4.米を炊いてご飯を作る。ご飯が出来たら取り出してざるに入れ 、冷水で洗って荒熱を取りながら米粒をわける。米粒がバラバラになったら水気を切り、作り方3のガラス瓶に水量の7分目まで入れる。最後に水の上に麹を入れる。

5.作り方4のガラス瓶に蓋をし、冷暗所において発酵させる。一週間経ったら蓋を開けて清潔なスプーンで中をかき混ぜ、再び蓋をして冷暗所におく。更に一週間経ったら再び蓋を開けて清潔なスプーンでかき混ぜる。そのまま更に1-2週間発酵させる。

6.ガラス瓶の中身の液体を漉し取り、残ったものを取り出して完成。

Point!
夏場は常温の水にビンを浸けておくなどしてビンが高温になりすぎないよう注意しましょう。20-30度ほどの温度で発酵が進みます。

紅糟は少量のアルコールを含みます。食後は車の運転を控えましょう。

発酵が進みすぎると酒→酢になってしまいます。すぐに食べない場合は冷蔵庫に入れて発酵を止めましょう。また低温(10度ほど)で発酵させると乳酸菌発酵が優位になり酸味や雑味が増えます。

発酵中に混ぜるのに使うスプーンは特に念入りに消毒し、水気を完全にふき取ったものを使いましょう。油分、水分、その他雑物が混入すると発酵が止まる可能性があります。


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