湖州鮮肉粽│湖州風豚肉ちまき

難易度: 調理時間:3時間+下準備
中国米の一大産地湖州から名物『湖州鮮肉粽│湖州風豚肉ちまき』のレシピを紹介します。巨大な鍋で煮込んで作る大き目のちまきです。

粽(ちまき)の字は元々「糉」と書きました。現代の字は発音が同じ別の字を当てたものです。元々の漢字は「米を集めて作ったもの」を意味し、まさにちまきの意味にピッタリです。古代の医書《本草綱目》にも記載があるのでちょっと抜き出して見ましょう。

古人以菰蘆葉裹黍米煮成、尖角、如糉櫚葉心之形、故曰糉、曰角黍。

古代より三角錐方に作り、今とほとんど形は変わっていないようです。 今より2000年ほど前の戦国時代にはすでに多くの地域でちまきが食べられていたことが分かっており、その歴史の深さに驚かされます。中国各地、というより中国の影響を受けたあらゆる地域にちまきは伝わっており、その調理法や具も千差万別です。中国出身の人にちまきを作らせると出身地域どころか民族まで当てられるほど多様性と伝統に富んだ料理でもあります。

今回紹介するのは中国の米の都湖州のちまき。湖州は中国浙江省、中国三大淡水湖のひとつ「太湖」の周辺にある風光明媚な都市です。湖州をはじめとする浙江省では古来より中国語呉方言と呼ばれる特殊な方言を話し、いわゆる普通話はあまり通じません。また湖州には清末に開墾のため福建省閩南地域から多くの移民が集められました。これら移民の子孫は福建語閩南方言を話すため、なんと台湾語がある程度通じます。台湾語を話せる台湾人が旅行に行くとちょっと面白そうですね。

湖州は米の産地としても有名ですが、古くは上質な絹の産地としても有名でした。また近年は工業も盛んで台湾からの出資者が工場を建設し経営するという例も多く見られます。台湾語が通じるというのも大きいのかもしれませんね。

というわけで米の都湖州の伝統料理『湖州鮮肉粽│湖州風豚肉ちまき』のレシピです。本物は人の腕ほどもある巨大なちまきですが、適当にアレンジして作ってみましょう。そしてこれ、なんと台湾でも食べられます。


[材料]
もち米 ……… 600g
豚ばら肉 ……… 600g

[調味料1]
醤油 ……… 大さじ4

[調味料2]

醤油 ……… 大さじ1と1/2
塩 ……… 小さじ1/2
味の素 ……… 小さじ1/4
酒 ……… 少々


[調味料3]
醤油 ……… 大さじ1
塩 ……… 小さじ1/4
味の素 ……… 小さじ1/4


[下準備]
1.もち米を洗い、一晩水に浸けておく。

2.もち米の水気を切り、ボウルに入れてすべての調味料3とよく混ぜ合わせて15分置いておく。

[作り方]
1.豚肉を千切りにし、すべての調味料2を混ぜ合わせたものに30分浸けておく。

2.ササの葉三枚で大きな円柱形の容器を作り、下準備したもち米、その中心に豚肉を詰めて閉じる(→Point参照)。紐などで縛って形を整えたら、残りのもち米と豚肉も同じように処理する。

3.大きな鍋に作り方2のちまきを並べていれ、ちまきが浸かるほどの水を加える。これに調味料1の醤油を加え、加熱して沸騰させる。沸騰したら水面がちまきの下にならないよう注意しながら中火で3時間煮込む。その後火を止めて1時間蒸らしたらちまきを取り出して完成。

Point!
ササの葉を船状に丸め、半分にもち米と肉を詰めた後残り半分を折りたたんでから糸で巻いて作ります。形を三角錐にすると台湾のものと見分けが付かないので、できるだけオリジナルに近い円筒形で作りましょう。

シイタケ、栗、エビ、ギンナンなどいわゆる『茶碗蒸し』の具を一緒に入れても美味です。


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