腰花海蜇│豚マメとビゼンクラゲの炒め物

難易度:☆☆ 調理時間:30分以内
福建地方の家庭料理『腰花海蜇│豚マメとビゼンクラゲの炒め物』のレシピを紹介します。豚の腎臓とクラゲを合わせた料理で独特の食感が楽しい料理です。

海蜇とは日本語でビゼンクラゲといい、中華料理では高級食材として扱われます。日本近海、特に瀬戸内海や有明海では捨てるほど獲れるので中国向けに輸出したりもしているそうです。

普通は直径50cm、大型のものは1mを越えるサイズにまで成長します。体のほとんどは水分なのですが、残りの部分には海中生物らしく昆布やワカメなどに匹敵する非常に高濃度のヨウ素を含み、中国では健康食品としても注目が集まっています。その他必須微量元素やビタミンを多く含み、まさに海の恵みを体現した食材といえます。

ちなみに中国内陸部に住む人々は慢性的なヨウ素不足が問題となっており、近年はサプリメントなどの需要が高まっています。もちろん日本人は日常的に海藻から充分量のヨウ素を摂取できるため、通常ヨウ素が欠乏することはありません。

中国でも漁獲がありますが絶対量が少なく、加えて近年日本産の食品がブランド化する中で、日本産の海蜇の価格も上昇しました。日本と中国、台湾で価格が逆転する珍しい食材といえます。

豚腎臓の弾力ある食感に加え、クラゲのコリコリした食感が口の中で踊る珍しい料理です。塩クラゲが手に入ったらぜひお楽しみください。

台湾でも福建料理の店で食べられます!


[材料]
豚腎臓 ……… 2個
塩クラゲ ……… 200g
揚げ麩 ……… 50g
ショウガ ……… 30g
ネギ ……… 30g
ニンニク ……… 30g

[調味料]
水 ……… 大さじ1
醤油 ……… 大さじ1
酢 ……… 大さじ1
砂糖 ……… 大さじ1
ケチャップ ……… 小さじ1
片栗粉 ……… 小さじ1/2
ごま油 ……… 小さじ1/4
味の素 ……… 小さじ1/4

[作り方]
1.豚の腎臓は中央で二つに切り、中間にある脂肪組織を除いておく。表面に飾り包丁を1cmほどの間隔で交互に入れ、食べやすい大きさに切っておく。

2.塩クラゲは20-30分ほど水に浸けて塩を抜いておく。その後幅5mm、長さ5-6cmの短冊切りにし、80度ほどの熱湯にくぐらせてから冷水に浸けておく(→Point)。

3.揚げ麩を5cmほどの大きさに切り分け、皿の底に並べておく。

4.作り方1の豚の腎臓を沸騰したお湯で3分ほど茹でて火を通したら、190度の油に一瞬だけくぐらせて表面を揚げる。

5.ニンニク、ショウガ、ネギをみじん切りにする。熱した鍋に大さじ2のサラダ油をひき、ニンニク、ショウガ、ネギを炒めたら、作り方2のクラゲ、作り方4の豚の腎臓、全ての調味料を混ぜ合わせたものを加え、強火でざっと炒める。ソースにとろみがついて具に絡んだら、作り方3の麩の上に盛り付けて完成。

Point!
塩クラゲは塩抜きをしっかりしてください。塩はあくまで保存用でクラゲにはほとんど味が残りません。食感だけを楽しむ食材です。高級料理店では一昼夜水に浸けて塩を完全に抜きます。

豚の腎臓を油で揚げて処理するのは、調理後に水分が染み出て味と食感を損なうのを防ぐためです。調理したてをすぐに食べましょう。

トウガラシを一本調味料に加えると香ばしい辛味がつきます。お好みでどうぞ。

本来は揚げ麩の代わりに『油條』という福建・台湾の伝統的な揚げパンを使います。なくても作れますが、食感に変化をもたせるためカリカリに焼いたフランスパンなどで代用してもいいでしょう。


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