糯米腸│もち米ソーセージ

さて、シンガポール・マレーシア料理シリーズはいかがでしたでしょうか?筆者が訪問したことのある国の料理シリーズは今後も突然始まるかもしれません。書いてる側も、新たな発見がたくさんあって楽しめました。いくつかのレシピはこれまた本邦初公開のはずなので、興味があれば実際に作ってみていただければと思います。本当はシンガポールのインド料理やアラブ料理も紹介したかったのですが、さすがに中華とかけ離れすぎているのでやめました(笑)。

さて、本日から通常の台湾料理のレシピ紹介に戻ります。もちろんときどき他の地域の料理も紹介しますが、基本は台湾で食べられるものばかりですのでご安心下さい。

そんな台湾料理復帰第一弾は『糯米腸』。ただの『米腸』と呼ばれることもあります。豚の大腸に味付けしたもち米を詰めて蒸した料理で、台湾ではフライドチキンの屋台などで一緒に売られている伝統的なファストフードです。台湾語ではChut-bi-tngと発音します。90年代にこの料理がファストフードとして流行した後、有名な『大腸包小腸』という料理が開発されました。結構面白い料理なのでそのうち紹介したいと思います。

中華圏ではかなり広く分布する料理の形式の一つで、韓国で豚の血を加えて作る『순대│スンデ』なども類似の料理です。牛の大腸を使って作るものはウイグル族やシベ族など、中国北方の人たちも好んで食べるそうです。昔韓国で台湾人にスンデを食べさせたら、すごく気持ち悪い食べ物だと嫌な顔をされた記憶がありますが…、色の問題でしょうか?大陸部のほうでは刻んだソーセージを入れて味を付けることもあります。

日本ではあまりなじみがないため観光客の方が始めて注文する時は非常に勇気のいる食べ物だとおもいます。屋台や揚げ物の店など割といろいろな場所で食べられますので、メニューに『米腸』の文字を見かけたら一度食べてみましょう。もち米を使っているので淡白であっさり、食感はモチモチしていてとても食べやすい料理です。

結構簡単に再現可能ですので、興味がある方は挑戦して見ましょう。

 
難易度:


調理時間:
1時間以内

材料:
もち米 ……… 500g
豚大腸 ……… 500g
エシャロット ……… 60g
シイタケ ……… 2個
干しエビ ……… 60g
水 ……… 適量

調味料:
醤油 ……… 適量
胡椒 ……… 少々

道具:
たこ糸 ……… 数本


作り方:
1.大腸は塩で揉んでよく洗い、ぬめりを取っておく。(→Point参照)

2.エシャロットとシイタケは細かくみじん切りにする。熱した鍋に少量の油(分量外)をひき、エシャロットとしいたけと干しエビと炒めて香りを出す。続いてもち米を投入し軽く炒めた後、材料が全部浸かるくらいの水を加え調味料を入れて火を止める。

3.豚大腸の一方をたこいとできつく縛り、作り方2のもち米などの材料を浸けておいた水と一緒に大腸に詰めていく。適当な長さでねじり節を作ること。(→Point参照)

4.中身の詰まった大腸を、蒸し器で35-40分ほど蒸して完成。


Point:
作り方1で、あえて塩で揉まず大腸の”生臭さ”をそのままに作る方法もあるそうですが、やめておいた方が無難です。塩で揉むのがめんどくさい方は塩水に20分ほど付けておけばぬめりも生臭さも取れます。

作り方3で、もち米はきつきつに入れずにふんわりと余裕を持たせて入れましょう。大腸には伸縮性があるとはいえ、もち米は蒸すと膨らみます。

大腸の端に小さな節をいくつか作っておき、蒸し上がりを確認するためにその節を竹串で刺したり、味見に使ったりすると良いでしょう。

シイタケや干しエビは味付けの定番です。他にも少量のビーフンを加えて食感を変えたり、千切りにしたジャガイモやソーセージなどを入れても良いでしょう。台湾南部では砕いたピーナッツなども加えることがあります。

出来上がった米腸は輪切りにして醤油やケチャップ、テンラージャンなど好みのソースで食べてもよし、出来上がったものを油で揚げて、塩コショウで食べてもよし、割とどんな調理法でも合います。薄切りにしてサラダに添えたりしても美味しいです。うっすらと味がついているのでそのままでも食べられます。

出来上がったものは冷凍で10日、冷蔵で1週間、そのままで1-2日ほど保存できます。早めに食べ切りましょう。

蒸す前はこんな感じ。


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